「すみません」と言ったところ…

名古屋の中心街にある百貨店「松坂屋」の地下1階に「すや」さんという和菓子の店がテナントとして入っている。
ここで、男性店員(4〜50代)に
きんつばはありませんか」と尋ねたところ、
「申し訳ありません。売り切れでして」と丁寧な応答。
「この百貨店の地下で、他にきんつばを売ってる和菓子屋ってありません?」と重ねてきくと
「そちらの、入り口近くに○○さんがございますが」
と、こころよく他社の支店を教えてくれたので、
「そうですか。すみませんねー」と礼を言った。
これに対し、この場面でのせりふとしては、全く予想しない言葉を男性店員が発した。
「いえ、冗談じゃございません」
実直そうな男性で、口ぶりにも、それこそ冗談を言ったり、奇をてらった言い方をわざわざしている様子はない。

「とんでもございません」あるいは「何をおっしゃいます」くらいの言葉が返ってくるだろうと思っていたので、ちょっと面食らったが、全然感じの悪いところはなかった。「謝礼の言葉」に対する返しとして、この店員さんとしては極く自然な言い方として、口をついて出てきたようだった。
筆者(この店員さんと同年輩)の感覚では、「冗談じゃございません」は、相手が自分のせりふを本気で受け止めない時に使う言葉だ。まだしも「ご冗談を」なら、そう奇異には思わなかったろうが…(それも筆者はこの場面では使わないが)。

筆者が知らないだけで、この用法は広く行われてるんですかね…?