京春線はリニューアル中

ソウル(東のターミナル・清涼里)と、京畿道の春川市を結ぶ鉄道路線「京春線 경춘선」に、5年ぶりで乗った。
所要2時間弱。ムグンファ무궁화号がほぼ50分毎に出ている。
乗るまで知らなかったのだが、新線に付け替える工事が進められていた。その一部はすでに運用に供されている。高架になっていたり、長いトンネルが掘られていて、川沿いに曲がりくねって走っていたころの趣がかなり削がれていた。京都府下の山陰本線がかつて保津川の渓谷美を間近に見て走っていたのが、高速化でトンネルばかりになり、地元の通勤通学の人は助かっただろうが、旅行で乗る分には味気なくなってしまったのに、ちょっと似ている。
山陰線のほうは、旧線を活かしてトロッコ列車を走らせて呼び物としているが、京春線のほうはどうなるだろうか?


↓ 車窓から見る旧線

↓ 中には、名前が改められた駅も(かつての坪内평내駅は、今、坪内好坪)

新線化と同時に相当の区間が複線化もされるようで、さらに、途中の主要駅にはホームが上下線それぞれ2本の計4本とされるところもあるようだ。今のダイヤ編成なら、ムグンファ号1種類が往復しているだけだから待避線は必要ない。ということは、優等列車セマウル새마을号を導入し、所要時間を大幅に短縮して、『冬ソナ』ファンにとって聖地である春川をより多くの人が訪れるのを当て込んでいるのだろうか。
そんな皮算用だとすると、ちょっと工費が巨額すぎはしないか。韓流ブームはすっかり沈静化したし、そもそも、ヨン様ファンのおば様がたは、大概バスに乗ってナミソムあたりへ往復するオプショナルツアーに参加なさるだろう。鉄道にわざわざ乗るとは思えないが。
それとも、何かそれだけの投資に見合うニーズが別にあってのことだろうか。
あるいは、日本の土木工事やハコモノ建設工事同様、韓国ドラマのブームはただの口実で、一旦予算化してしまえば土建屋族議員の思うツボということだろうか。