ギネスブックに載った韓国の駅


写真の駅は、韓国の東海岸、すなわち동해(漢字は〔東海〕:日本で言う日本海)側にある。
강릉(江陵)へ向かう鉄道線の途中の、정동진(正東津)という小さい駅だが、ホームから1歩踏み出せば波打ち際、という趣で、「世界で海岸から最も近い所にある駅」として、ギネスに認定されているという。
距離をいうなら、日本にもっと海岸との距離の短い駅も存するのだが、ギネスに申請していないので載っていないのだとも聞いた。

ギネスが申請主義だとは知らなかったが、考えてみれば当然か。
世界一長い金太郎飴を作ったとか、長時間片足で立っていたなんてのは、成した人自身が、載せて欲しくて時間と労力を費やすのだから洩れなく申請もなされ、問題ない。それに対して、この「海に近い駅」なんてのは、ギネス認定と実相とがずれてしまう典型だろうが、だからといって、もし、ギネスの責任で真の世界一を調べてからでなければ掲載しない、なんてルールにした日には大変だ。誰それが世界一の高齢者だと申請したとして、例えば、ニューギニアの奥地にひっそりと隔絶して暮らしている少数民族の集落に、ひょっとしてそれ以上高齢の長老がいるかもしれない、などという可能性まで調べ上げてからでなければ載せられなくなってしまう。

日本の100歳以上とされる人たちの申告(?)年齢が事実かどうかまで、行政を肩代わりしてギネス社が調べてくれたら、日本の役人は喜ぶだろうけど。
こんな国があるから、なおさらギネスの申請主義は変わることはありえまい。