チリの落盤事故

チリの銅鉱山の落盤事故で、救出のめどが立った。
あの「竪穴」といい、円筒カプセルといい、生命モニター装置といい、すごい装置を特注したものだな、と感心したが、チリ政府は3つの会社に競合させて、一番速く掘り抜いた会社のを採用したらしい。↓
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-17640120101013

このGeotec社は、掘削の必要な事案ではひっぱりだこになるかもしれない。


それにしても、今の時代、月に再びロケットを飛ばすの、海底1万メートルに新しい探査艇を降下させるのといっても、ここまで大々的に注目はされまい。深さだけを言うなら、33人のいる所までは700メートルほどの距離だ。
誰もが経験したことのない初めてのケースのニュースバリューというのは、かくもデカいわけだ。
引き上げる時間は約15分とのことだが、この15分を指して「2010年、人情の旅」なんて言っては不謹慎?

33人のプライバシーが、地球の真裏の日本を含む、世界の津々浦々まで知れ渡ってしまい、(そして、そのことの是非は問われないまま)、領土問題やら人権活動家の平和賞やら政治的ニュースで疲れていたマスコミに格好の「ドラマ」を提供して、この事故も収束する。
今後は、誰がこの莫大な救援費を負担するのか、といった感動的でない論議に関心が移っていくだろう。