きな子合格のニュースに

アメリカでは今、「犬本」が大はやりだという。
''Marley & Me''は邦題『マーリー 世界一おバカな犬が教えてくれたこと』として日本語訳も出されたが、これが全米で600万部を売る超ミリオンセラーになり、映画にもなったのが、多くの後続の犬本を産んだと言う。
前立腺癌で闘病する男性が綴ったブログを本として刊行した『1匹の犬が変えた人生』もベストセラー。
『ある犬の目的』はフィクションで、何度も生まれ変わる犬が主人公という、どこかで聞いたような話だ。これもドリームワークスによる映画化が決まっているそうだ。
他に、『一目ぼれ−−犬たちが教えてくれた幸せの秘訣』は人生訓仕立て。
(以上は12/15付けニューズウィーク日本語版から)


上記Marleyはラブラドール・レトリバーで、盲導犬クイールと同種だ。たまたま昨日、きな子警察犬試験に合格のニュースが報道され、あのコもレトリバーだなと思いながら見ていた。
8歳のきな子が長い見習い期間を経て、やっと警察犬として採用された話は、犬版「中年の星」という感じだが、人間の側がそういったストーリー性を付与したがるのに対して、よくそれに応えてくれる動物としては、犬以上の存在を思いつかない。特におとなしくて頭がいいとされるレトリバー種は、これからも有名犬を「輩出」していくだろう。ある犬学者の「真の名犬とは平凡な姿態に秘められた優れた資質をいう」の言葉どおりに。
そして犬との関係にストーリー性やドラマ性を期待するのは、洋の東西を問わないのだ、そんなことも思った。