暴力団を利用した紳助は誰に利用されたのか

27日土曜夜、TBS系の報道番組で、ある弁護士が「各都道府県で間もなく(県によっては、すでに)施行される条例は、暴力団に関わりをもつ一般人をも極めて厳しく取り締まろうという内容。そういうルールが出来たぞ、と世間に広く知らしめる公報のために当局が紳助の旧悪を利用したのではないか」と述べていた。私も“なんで紳助の十数年前の暴力団利用スキャンダルが、よりによってこの時期に?”という点が不思議だったが、これで説明がつくな、と腑に落ちた。
この弁護士は、あの旧悪を暴いたのが何者か、には触れていなかったが、とにかく権力は自らの権限を強化するためなら、あらゆる事を利用する性質を持つ。
今回の条例も、評価すべき面と、運用を逸脱すれば危険な面とがある。

1995年のオウム事件の直後に、「テロ対策をするのはいいが、公安がやりたい放題できる体勢ができてしまうのではないか」という危惧を述べる識者がいたことも思い出した。