話題の3つの「オ」

大飯
小沢
オスプレイ
の、3つの「オ」の話題で持ちきりだ。
そして、共通点はイニシャルだけじゃない。

天正地震(1586年)で震災地となった おおい町原発は、その直下にある「F-6断層」が 活断層かどうか、学問的には確かめられていないのに、保安院が勝手に「活断層ではない」と言い切り、再起動そして再稼働へ。その大飯原発では先月も、冷却水低下のトラブル、ならびにその報告の遅れがあり、いくら
「今度こそ大丈夫。対策は万全」といわれても、信じるほうがどうかしている。そう考えるのは私だけではないと見えて、現地おおい町・官邸前・関西電力前前で少なくとも数万人が抗議、アーティストや作家たちも立ち上がって物申し始めた。

また、輸送機オスプレイも、原発に負けず劣らず、大事故を連発。死者の累計は、報道されただけでも36名。それらの事故原因が人為的なものかどうか、とか、エンジントラブルのとき安全に降りられるオートローテーションがない点が航空法にふれるではないか、とか、不安要素はいろいろではあるが、それらの不安さえ瑣末に思えるほどの“根本問題”は、オスプレイMV-22の普天間配備計画に当たって作成された環境レビューの報告にある。↓
http://www.mod.go.jp/rdb/okinawa/07oshirase/kikaku/kankyourebyu/1environmental.pdf
この3-33ページの図に、「事故可能性区域」(Accident Potential Zone)が、滑走路の両端に描かれている。
「事故可能性区域」には、アメリカ本土の飛行場であれば、居住もできず、店を出すなどの経済活動も一切禁止。ところが、普天間のこの区域には、小学校、公民館、約800軒の民家があり、生活が営まれているという。
ということは、他ならぬ米軍自身が、
普天間でこの輸送機を飛ばすと、死者が出るかもしれないけど、その時は日本政府の責任だよ、データは見せたからね」
と言っているに等しいわけだ。
ことは、岩国や宜野湾市だけの問題ではない。低空飛行訓練を東北から長野、近畿の一部から四国・九州にかけて行なうことが通告された。
やがてフロリダ事故の調査が終われば、ぶた野田はこの根本問題をわざと無視し、直近の事故だけに問題を矮小化し、「大丈夫」というのは今から目に見えている。

3つめの、姓が「お」で始まる政治家も、今までスキャンダルが多い人で、「無罪判決」が出ても何やら胡散臭く思われてはいる。
しかしまぁ、小沢も今回は筋を通してるように見える。問題は、今度立ち上げる新党から、次の選挙で小沢さんやその支持者が当選したとして、野田のように、弱い者いじめに「命をかける」のでなく、本気で官僚と闘えるかどうかである。
彼は「壊し屋」とか呼ばれているが、党を飛び出したり作ったりバラしたり、その程度の事は、政治家ならあってもよろしい。そういった政治手法を何のための手段として使うか、問題はここ。
国民、なかんずくワーキングプアのような層の代理人に徹すれば、志のある若い人はついて行くし、ひいては議席数の数あわせに躍起にならずとも多数党になれるんじゃないか。

まとめると、3つの「オ」を話題にする人がこうも多かったことは、
「国民の命、国民の暮らしを何だと思ってるんだ!?」
という鬱憤がこの国に充満していることを示しているのではないか。