メディアへの恫喝 1

小説家なら小説家の中でもレベルの高いのを選んで呼んだらどうだろう。自民党新人議員の勉強会のことだ。
百田尚樹は、「『潰せ』と言ったのは、世論にみはなされることによって(結果的に)潰れるといい、という意味だった」との主旨の釈明をしたが確かに、勉強会で、議員と違い、「経団連に働きかけて」とも「権力者が圧力をかけて」とも言っていないみたいで、そこまではいいとしよう。
ただ、「結果的に潰れるといい」が、「(彼らがいう“反日メディア”が)支持されない社会を、世論誘導して作れ」という意味なら、さらにずっと怖いもくろみだ。
また、「潰せ」という語を、普通考える意味以外に用いるんなら、最初から誤解の起きないように注釈するか、あるいは、もっと適切な語彙選びに心がけるのが、レベルの高い小説家であり、勉強会に招いて招きがいのある小説家であろう。
また、私は百田の小説は1つも読んだことがないので、フィクションの腕は 評価できないが、ノンフィクション『「 黄金のバンタム」を破った男』を読んだ限りでは、彼の文章力は素人に毛が生えた程度だと感じた。
以上から、自民党若手議員諸君には、百田レベルの作家を呼ぶのは、講師料をドブに捨てるようなもの、いや、それどころか、党首の足を引っ張ることになって、あんたらに対する党幹部の覚えも悪くなりますよ、と申し上げます。