インドネシア旅行'08−デンパサールからジョグジャカルタへ夜行バス

デンパサール市のUBUNGにあるバスターミナルからジョグジャカルタに向かう。乗車券売場の若い女性は運賃表を示しながら「21万8000ルピアですけど20万ルピアにしますから」と言う。「19万にならない?」と値切ると、あっさり「いいですよ」。
これならもっと値切れたな、と思うが、もう仕方ない。
「乗り場はこちらです」と案内されたバスは「スラバヤ行」と書いてある。スラバヤはジョグジャカルタへの途中地点である。間違いではないかと、乗務員らしき男性に確かめると、このバスだと言う。乗り換えるのかもしれないな、と思い、乗り込んで発車を待つ。
ところが、発車予定の19時を過ぎても、一向に動かない。インドネシアに限らず途上国のバスは、まずターミナルの周辺をぐるぐる回って、満席になってから目的地に向かう、というのが普通だが、そうするわけでもない。客の入りは2割といったところか。
20時になってようやく動き出したが、ターミナルを出るか出ないかで、止まってしまった。エンジンをかけたままなので、故障ではなさそうだが、そのまま1時間、何の動きもない。運転士はどこかへ行ってしまった。他の客も、所在なさげに車外でタバコを吸ったり、雑談したりしている。デジカメを再生したりガイドブックを読んで時間をつぶすのも、とっくに飽きた。が、自分だけ焦っても仕方がない。
22時、やっと「あのバスに乗り換えろ」と指示があった。どうやら、乗客が少ないので、次の便の客と合流させたらしい。ひどい話である。結局出発は約4時間の遅れ。
やっぱりスラバヤでは乗り換えさせられ、直通なら払う必要のないターミナル使用料のようなものまで払わさせられた。翌日昼ごろにはジョグジャカルタに着くはずだったのに、おかげで18:50到着になってしまった。700キロ程度の行程に、乗り込んでから24時間以上たっている。長距離で、客も少ない、便数も少ない路線を利用したために半日損してしまった。
しかも、後日ジョグジャからデンパへ戻ってみて判ったことだが、帰路は、バスをプランバナンで乗り換え、ソロからは列車の1等に乗り、島を結ぶフェリーも別個に切符を買って、という具合に、行程を6つにブツ切りにしたが、それでも、総額は20万2000ルピア。往路の通し切符との差額は、日本円にしてわずか100円。この国では鉄道(特に1等)が大変高価なことを考慮に入れると、往路において長距離逓減は全然効いていなかったわけだ。
初めから、便数の多い途中地点へ行くバスに乗って2、3回乗り換える方法にしていたら時間的にも金額的にも得策だったろう。

4時間も待たされ損をした教訓である。