狗肉のパック


中国・吉林省の都市は、延辺朝鮮族自治区を中心に朝鮮族が多く居住している地方であるせいもあって、犬肉を食わす店が多い。
スーパーでも家庭で温めればすぐ食べられる、レトルトの犬肉スープを並べていた。
犬肉は中国全土で食材とされているが、朝鮮族の営む店で出されるもののほうが美味しいようだ。この写真の商品も韓国からの輸入品に違いなかろう。
写真で「狗肉」とは「羊頭狗肉」の狗の字から明らかなごとく、そのものズバリの商品名だが、その左に配列されている「長寿湯」というのも、犬肉スープの意味(婉曲表現)である。右下の黄緑色の箱は、「補身湯」の簡体字表記であり、これも言わずと知れた犬肉の鍋物だ。


隠れようもなく犬料理なのだが、朝鮮・韓国人は「犬」と明示しない。「狗肉」と書いた商品は、中国市場向け専用のパッケージだろう。気が引けて堂々と食べられないらしい。別にペットの犬を殺して煮て食うわけじゃあるまいし、美化語(?)でごまかしてこそこそ食うほうが犬に失礼なような気もするが…。