石垣の酒 開発秘(?)話

石垣島「あわもえ」という酒を飲ませてもらった。

聞くからにくすぐったいような名前を付けられたこの泡盛を造っているのは「請福酒造」という蔵だが、ここは焼酎博物館も兼ねていて石垣市の定番観光スポットの1つになっている。

シークワーサー入りの泡盛であるが、特筆すべきはそのボトルのラベル。
以下は、この博物館の従業員の方からの聞き書きである。

はじめ、2010年に同酒造が第1弾として出した「あわもえ」のデザインは、地元のイラストレーターに描いてもらった。ところが、これが一部のオタクの間で「ちっとも萌えない」と不人気だったという。↓写真の右側のラベル.

さてそこで、請福さんが「あわもえ」第2弾を出すにあたり今度は、東京の日野(と、係の方が言ったが、八王子ではないかと思う)にある、了法寺境内の美少女イラストを手がけたことで知られるとろ美氏に依頼。それが左側の、ウコン色のミニをまとった女の子だ。

ちなみに了法寺という寺を私は知らなかったが、調べてみると、ここの住職は、お寺の例祭で境内にメイドカフェを開いてしまうという、はじけた僧侶としてちょっとは知られた存在だそうだ。

どちらのラベルの少女も可愛いのだが、「萌え」と銘打ってしまったために、ただ可愛いだけでは足りず、そこにちょっとロリっ気の入ったキャラでないと、オタク諸君にとっては萌えるに値しないと思われてしまったのかもしれない。
かくて、満を持して出された第2弾のシークワーサー入り泡盛は、幸い、ラベルも含めて好評だとのこと。味は甘すぎず、口当たりのいい、沖縄ならではのリキュール風スピリッツになっている。

(なお、写真は、請福さんでなく、別の土産物屋で撮ったもの)