イランから油買う国への制裁

イランから原油を輸入する等で、イラン中央銀行と取引した外国の金融機関に制裁を加える(日本などは一定期間、除外) という決定をオバマが承認し、これで「制裁」は確定。このままだと6月28日から発動される。
ところが、中国などの イラン産原油の大口輸入国は米ドルによらない、自国通貨や、物々交換による決済へ、既に転換しつつあるとか。
イランの核開発阻止を狙うこの制裁、何のことはない、イランに対してはアメリカが望む程の効果はなく、逆に、アメリカの覇権が衰えたことをますます印象づけている。
それどころか、人民元決済による貿易をアジア・アフリカなどを中心に、世界に広げようと懸命の中国を、アメリカが後押ししてやるという皮肉な副作用さえ生じそうだ。
加えて、この時期、北朝鮮の自称「衛星」打ち上げを思いとどまらせるのも、中国頼みの様相。
アメリカが「唯一の超大国」ヅラしていた頃、それはそれで癪にさわったものだが、かと言って こんな形で「多極化」が進むのもそれ以上に業腹だ。