2009-01-01から1年間の記事一覧

雲海から富士山

8歳のケータイ

2001年に、auが、ローミングできる機種のケータイを、他社に先駆けて売り出した。 この年、韓国へ語学留学することになり、同居家族(といっても父だけ)への、いわばホットラインとして、そのケータイを買った。自分が海外 (01年当時はローミング可能地域が…

父を看取る

父が亡くなった。18日(木)の23時35分だった。 病院の付き添いで、1ヵ月近く、はてなもご無沙汰していた。今日やっとブログを開く気になった。19、20、21日と、初めての、喪主体験。これが最後でもある(はず)。 ただただ、疲れた。

新型インフルエンザ

家族に病気がみつかり、ここのところブログどころではなかった。 豚インフルエンザに由来する新型インフルエンザの流行はピークを越えたと、報道されるに至った。四十数カ国に感染者を出し、パンデミック一歩手前までいったわけだが、ようやく終息に向かいつ…

文豪の記した昭和初期のロシア

正宗白鳥という作家は今ではあまり知られていないようだが明治から昭和にかけて活躍した作家である。 私は、彼の初期の小説『何処へ』を二十歳代のころ読んだきりで、それもさほど印象に残っていなかったのだが、ついこの間、彼の書いた旅行記を図書館で見つ…

4.幕の内駅弁の浸透

かつては、韓国人が遠足や旅行中の車内で弁当を出して食べようとしているのを見れば、「中身はキムパプ(海苔巻き)だな」と予測してまず外れることはなかった。駅やバスターミナルなどの売店でも、ほとんどキムパプ以外見かけなかったし、うちで折り詰めを作…

「MOTHER」を聞きながらこう考えた

昨日の母の日、SEAMOの「MOTHER」を聞きながら考えた。小さい頃の母の日は「お母さんに感謝する日」。ある歳を越えてからは、「おふくろに(心の中で)謝る日」だなと。 自分は、「朝早く起こしてと頼んでおいて、起こしてくれた母に『うるさい』と言ったこ…

台湾旅行09−日流の象徴(?)としてのタイヤキ

大韓民国と中華民国(台湾)は、1945年まで植民地として日本支配下にあった所であるという共通の歴史を持つ。民族がイデオロギーによって2つに分断された状態にあり、そのうちの資本主義体制側の国(ここでは一応「国」といっておく)である、という点も共…

おとといの続き

韓国でも、思ったとおり、「スマプのメンバー초난강氏の裸騒動(알몸 소동)」としてかなり大きく報じられた。 この手のニュースでは、必ず、起こったことの客観的記述に続いて、当事者の人となりとか芸能界での位置づけとか、事件の影響などが記事の末尾で触…

「スマップの親韓派、逮捕」で

「草磲剛、公然わいせつ容疑で逮捕」の速報から1日。当ブログでは芸能ニュースは原則採り上げないことにしているが、草磲剛君は、チョナンガンとして韓国でもよく知られていることでもあるので、二言三言…。 このニュースは昨日は韓国語教室でもひとしきり…

韓国歌謡でリスニング

現在担当している韓国語クラスが、まもなく初級を修了するレベルに達したので、先日土曜日の授業で、初めて聴解に生教材を使ってみた。 生教材といってもいろいろだが、順当なところで、まずは歌を用いようと思ったのだが、さてこのクラスの教材にふさわしい…

人気の「スペシャル・ツアー」は、何がスペシャルか

先日、朝日新聞が報じたところによれば、中部国際空港の『セントレア・スペシャル見学ツアー』が、主催者も驚くほどの盛況だそうだ。専用バスに乗って、飛行機の滑走路の間近まで行ける、というのがウリだ。 参加するには、当日思い立ってというのは無理で、…

台湾旅行09−阿里山の少数民族

(承前)さて、阿里山までやって来た趣旨としては、森林鉄道乗車もさることながら、鄒(ツォウ)族という、少数民族に会いたかったということも大きい。漢民族がこの島に来たのは唐代とのことで、それ以前から居住していた先住民も少なからずいる。阿里山は…

台湾旅行09−阿里山鉄道

1週間、台湾へ旅行してきた。約4年ぶりである。 今回のメインは阿里山鉄道。台湾中部の嘉義駅で縦貫幹線から分かれていく支線で、終点阿里山は、嘉義から約80キロ東にある。 762ミリの狭軌を、5両連結の小さな客車がゆっくり4時間以上かけて走る。トロッ…

金賢姫のテレビ再登場

今週いちばんのニュースは、なんといっても、北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)による拉致被害者・田口八重子さんの兄・飯塚繁雄氏と、長男の耕一郎氏が、釜山において元工作員・金賢姫と会った一件だろう。韓国側が面談のアレンジを考えているという報道が…

韓国人のコンプレックスと、アカデミー賞

韓国人の「ノーベル賞コンプレックス」はよく知られているところだろうが、新たなコンプレックスが1つ、つけ加わったかもしれない。いわば「アカデミー賞コンプレックス」である。 先月、日本映画が遂に外国語映画部門でも「オスカー」を手にしたニュースは…

韓国証券市場を英国企業が格上げ

英国のFTSE(“Financial Times”と、ロンドン証券取引所との合弁企業)による「グローバル株式指数シリーズ」国別分類審査という、証券市場に対する格付けがある。上から、 Developed Advanced Emerging Emerging Frontier の4つのレベルが設定されていて、格…

外国語学習法#3

文法の理解を確認する問題にせよ、リスニングの内容チェックや書き取りにせよ、自分が間違った箇所があると、それを消しゴムで消し、教師が黒板に書いた正解を写す学習者は、だいたい同じ間違いを何回でも繰り返しているようだ。 私は授業で「せっかく間違え…

3.“名古屋食”の不在

日式の話の、続きである。 大阪を発祥とする飲食物は数多いが、日本全国を制覇した お好み焼き たこ焼き オムライス けつねうろん(きつねうどんのこと) 豚まん(肉まんのこと。中華を母体としつつ関西で発達) などの大阪食は、どれも、韓国にも存在し、且…

2.贈り物としての干し魚肉

韓国でも、正月(といっても、旧正月)前には、日本の「歳暮」と同様、目上の人に贈答品を贈る慣習がある。 この時期にはデパチカなども韓国版お歳暮商戦を繰り広げ、各種の好適品をとり揃えて客を待つ。典型的なお歳暮向き商品として、フルーツ、牛肉、干し…

1.すし

韓国でも、日本式料理(일식)は、飲食文化の一ジャンルを占めていて、そのファンもいる。일식の一つに초밥がある。 「초밥」の名で売られているものの多くはいわゆる盛り合わせ寿司だ。十数個のいろいろな寿司が詰め合わせてある点は日本と変わりないが、「…

「すみません」と言ったところ…

名古屋の中心街にある百貨店「松坂屋」の地下1階に「すや」さんという和菓子の店がテナントとして入っている。 ここで、男性店員(4〜50代)に 「きんつばはありませんか」と尋ねたところ、 「申し訳ありません。売り切れでして」と丁寧な応答。 「この百貨…

漢字ブームはピークアウト?

この度はえらいミソつけましたね、漢字能力検定協会。 「儲けを出してはいけない機関を儲けさせたうえに、家族の企業へ利益移動させるだけなら、もう、受験するの考え物だなー」と二の足を踏む人が、この一件でどれくらい出るか? それとも、「漢検の、お墨…

高齢者のお仕事

釜山の地下鉄1号線の「中央洞」駅の改札付近に看板が立っていた。こう書いてある。 노인일자리사업 「老人仕事場事業」意訳すれば、「高齢者人材活用事業」といったところか。 そしてこの看板のそばには、「日本語通訳」と背中に書かれたベストを着た男性(…

馬耳山のミラクル

全羅道・鎮安の郊外にある馬耳山。 2つの突兀とした山がわずか数十メートルの間隔で並んでいる様が、馬の両耳のようだ、というのが名の由来である。 ここは、写真中央に写る「塔寺」という名刹があるが、それより注目は、冬の寒い日、何らかの気象条件がそ…

飴細工屋さん

釜山の南浦洞で見かけた、飴ざいくの屋台。 客(大部分は子ども)は1000ウォン払い、ダーツの矢を1本、受け取る。それを回転するダーツ盤に投げ、刺さった箇所に書いてある動植物などの形をした飴を、店主が作る。 黄色と茶色の2色の飴をやわらかく溶かし…

ソロの宿で

名曲「ブンガワンソロ」で有名な、ソロ(正式な地名は「スラカルタ」)にて泊まったホテルで撮った写真。この宿には11月22日、だいぶ日が暮れてから着いた。バスターミナルから数分のところだが、目立たないホテルだ。 入室してすぐウェルカム・ドリンクを持…

インドネシア旅行'08−ジャワ原人博物館

名曲「ブンガワン・ソロ」にも歌われ、「ソロ」の愛称で知られるスラカルタ市。その郊外にあるサンギラン村は、化石人類の里として、世界的に有名だ。ジャワ原人博物館なんてのもある。 一帯は化石が極めて多く出土するところで、やはり世界文化遺産に登録さ…

インドネシア旅行'08−ボルブドゥールとプランバナン

] ジョグジャカルタのジャンボル・バスターミナルから、ボルブドゥールへは、所要1時間。 世界遺産「ボロブドゥールの寺院遺跡群」(上の写真)は、世界史の時間に「仏塔」と習ったし、世界遺産の写真集などにも「ストゥーパ」(すなわち塔)と書いてあるが…